個人型確定拠出年金(iDeCo)の証券会社0円利用を考える
2017年1月に制度改正され今まで入れなかった
・企業年金あり会社員
・公務員
・専業主婦(主夫)
最低5000円から始められ注目度が高くなってきた個人型確定拠出年金を検討してみました
個人型確定拠出年金とは
積み立てた年金資産は加入者自らが運用し、老後に受け取る金額が変わる
平たく言うと自己責任で銘柄や売買タイミングを選んで積み立てる
参考:
http://www.jis-t.kojingata-portal.com/about/dc.html
毎月の掛金、費用
毎月の掛金:
2017年1月以前からの加入資格者
第1号被保険者(自営業者、フリーター、無職など):国民年金基金、付加年金、個人型確定拠出年金の合計で月68,000円
第2号被保険者(企業年金制度がない会社員):月23,000円
2017年1月より加入資格者
第2号被保険者(公務員):月12,000円
第2号被保険者(企業型確定拠出年金がある):月20,000円
第2号被保険者(確定給付企業年金または厚生年金基金がある):月12,000円
第3号被保険者(会社員の配偶者で専業主婦・主夫):月23,000円
費用:
加入時 2777円(1回のみ)
国民年金基金連合会 103円/月 引き落としがあるときにかかる
信託銀行 64円/月 必ずかかる
楽天証券,SBI証券,大和証券,マネックス証券 0円(取扱い会社により異なる)
毎月積立なら167円。積立なしなら64円必要
※2018年から毎月積立だけでなく、年払いが可能に。年払いに変更すると「国民年金基金連合会の月103円」が1回だけに減らせる(103*11円節約)
メリット、デメリット
メリット
・運用中の利益は非課税 (所得税、住民税、復興特別税 合計20.315%がない)
・掛け金は全額所得控除(小規模事業共済等掛金) 所得税と住民税が減る どれくらい減るかは労金のサイトで https://rokin-ideco.com/setuzei
・最後(受取時)に税金を選択できる
一時金としてお金を受け取る:退職所得控除 https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1420.htm
年金としてお金を受け取る:公的年金等控除 https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1600.htm
一時金の方が良い 30年間加入1500万円、20年間加入800万円、10年400万円まで無税
デメリット
・原則60歳まで引き出せない(高度障害、死亡時など)
・加入から10年以上ないと受け取りできない 50代でも受け取り年齢を繰り下げれば入れる
・会社によっては、企業型確定拠出年金に加入していて入れないことがある
・会社員・公務員は「事業所登録申請書 兼 第2号加入者に係る事業主の証明書」を事業主に記述、捺印してもらう必要あり(総務に申請しましょう)
・退職金をたくさんもらえる方は、確定拠出年金を一時金で受け取ると不利になることがある(大企業の会社員や公務員)
個人型DC、課税に差が出る受け取り方
退職金と個人型確定拠出年金を「同じ年に受け取る」のは要注意!
銘柄の選択
つみたてNISAで、投資信託の銘柄を選択してから「確定拠出年金」の取扱商品一覧を見ると、あれっ?と思うような商品がのっていたりするので、つみたてNISAをしっかり考えてから、確定拠出年金の利用を考えると良いでしょう
https://kuni92.net/2017/11/tumitate-nisa.html
証券会社+記録運営管理機関の選択
受取時に「一時金」「年金」の2択しか選べない会社、「一時金」「年金」「一時金+年金」の3択が選べる会社があります
違いは「記録運営管理機関」の受け取り方法の違いで
・日本レコード・キーピング・ネットワーク株式会社(NRK)
・日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社(JIS&T)
・損保ジャパン日本興亜DC証券株式会社
・SBIベネフィットシステムズ株式会社
証券会社を選ぶと上記4社のどこになるか決まっています。証券会社と記録運営管理機関はセット
受取時のことも考え、一時金で余った分は年金にするという選択肢がある方が有利かもしれません
個人型確定拠出年金を積み立てる証券会社は運用途中で変更可能(ただしポジションは全て決済)
楽天証券(商品31本)
楽天証券 iDeCo 取扱商品一覧
https://dc.rakuten-sec.co.jp/service/product/
つみたてNISAでも使える商品を強調 (純資産額は17/12/1時点)
国内株式
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド 0.1728% 95.61億
たわらノーロード日経225 0.2106% 29.69億
iTrust日本株式 0.9612%
MHAM日本成長ファンド<DC年金> 1.674%
フィデリティ・日本成長株・ファンド 1.6524%
海外株式
たわらノーロード 先進国株式 0.243% 172.51億
インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式 0.594%
ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け) 1.458%
iTrust世界株式 0.9612%
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全米株式)) 0.1696%
国内外株式
セゾン・資産形成の達人ファンド 1.55% 534.82億
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)) 0.2396%
バランス
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド 0.71% 1528.48億
定期預金
みずほDC定期預金(1年)
バンガード(全世界取扱量1位 手数料が安い)(楽天2本、セゾン2本)が選択できるのは楽天証券だけ https://www.rakuten-toushin.co.jp/beginner/special/vanguard/
※受け取り方法「一時金」「年金」「一時金+年金」の3択 記録関連機関:日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー
SBI証券(商品65本)
楽天証券と違い扱っている商品が多いのが特徴
つみたてNISAでも使える商品を強調
国内株式 日本
三井住友・DCつみたて・NISA・日本株インデックスファンド 0.1728%
ニッセイ-DCニッセイ日経225インデックスファンドA 0.2052%以内
SBI TOPIX100・インデックスファンド<DC年金> 0.2592%
ニッセイ-ニッセイ日経225インデックスファンド 0.27%
野村DC・JPX日経400ファンド 0.27%以内
朝日ライフ日経平均ファンド 0.54%
ONE HMAM TOPIXオープン 0.720%
ONE 日経225ノーロードオープン 0.864%
三井住友・バリュー株式年金ファンド 1.404%
三井住友TAM DCグッドカンパニー 1.5336%
SBI SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金> 1.62%
フィデリティ-フィデリティ・日本成長株・ファンド 1.6524%
スパークス・日本株式スチュワードシップ・ファンド (愛称:対話の力) 1.8634%+実績報酬
国内株式 グローバル
レオス-ひふみ年金 0.8208%
ポートフォリア-みのりの投信(確定拠出年金専用) 1.674%
国際株式 グローバル
ニッセイ-DCニッセイ外国株式インデックス 0.2268%
日興-インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用) 0.3024%
SBI-EXE-iグローバル中小型株式ファンド 0.3304%程度
SBI-EXE-i先進国株式ファンド 0.3814%程度
三井住友TAM-DC外国株式インデックスファンド 0.864%
ラッセル-ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け) 1.458%
キャピタル・インターナショナル-キャピタル世界株式ファンド(DC年金用) 1.5406%程度
朝日-朝日Nvestグローバル バリュー株オープン (愛称:Avest-E)1.944%
国際株式 北米
大和-iFree NYダウ・インデックス 0.243%
農林中金-農林中金<パートナーズ>米国株式長期厳選ファンド 0.972%
国際株式 エマージング・アジア
SBI-EXE-i新興国株式ファンド 0.3794%程度
三菱UFJ国際-三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド 0.594%
シュローダー-シュローダーBRICs株式ファンド 2.0304%
SBI-ハーベスト アジア フロンティア株式ファンド 2.0972%
定期預金
あおぞらDC定期(1年)
スルガ確定拠出年金スーパー定期1年
スミセイの積立年金保険(5年)
第一のつみたて年金保険(5年)
純資産で考えると
国内株式は「ニッセイ日経225インデックスファンド」(日経225)か「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド」(TOPIX)
海外株式は「DCニッセイ外国株式インデックス」でしょうか?
https://site0.sbisec.co.jp/marble/insurance/dc401k/search/dc401ksearch.do?
将来的に現在65本の商品数が35本まで減ります
iDeCoの商品数上限も35本に、デフォルト商品も明示へ=改正DC法の要件固まる
https://ideco.morningstar.co.jp/ideconews/001019.html
※受け取り方法が「一時金」「年金」の2択 記録関連機関:SBIベネフィット・システムズ
大和証券(商品16本)
支店での対面窓口で相談したい場合は、ここを選びましょう
ネット証券にはないサービスがあります
http://dc.daiwa.jp/ideco/lineup-02.html
国内株式
DCダイワ日本株式インデックス 0.27%
海外株式
DCダイワ外国株式インデックス 0.27%
定期預金
あおぞらDC定期 1年
※受け取り方法が「一時金」「年金」の2択 記録関連機関:SBIベネフィット・システムズ
マネックス証券(商品22本)
17年9月30日から申し込み受付開始、後発で魅力的な商品が多い印象
つみたてNISAでも使える商品を強調
国内株式
DIAM DC 国内株式インデックスファンド 0.1674%
日興アクティブバリュー 1.6416%
DCニッセイ日経225インデックスファンドA 0.2052%
iFree JPX日経400インデックス 0.2106%
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金> 1.62%
スパークス・新・国際優良日本株ファンド 1.7712%
海外株式
朝日Nvest グローバル バリュー株オープン 1.94%
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 0.20412%
ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け)1.4580%
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 0.2052%
たわらノーロード NYダウ 0.2430%
定期預金
みずほDC定期預金(1年)
※受け取り方法「一時金」「年金」「一時金+年金」の3択 記録関連機関:日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー
基本投資戦略、積立金額
基本戦略:
定期預金で積立、株価下落時に「国内株式:海外株式」に入れ替える(スイッチング)
株価上昇時は「国内株式:海外株式」より、定期預金に入れ替える(スイッチング)
もしくは
ドルコスト平均法でインデックスファンド(手数料0.3%以下)を買い続ける
国内株式(TOPIX連動):外国株式=4:6
積立金額:
企業年金制度がある方や公務員の上限が12000円なので12000円
もしくは、23000円か最大の68000円
40年続けた場合:
40年×12,000円×12ヶ月=576万円
40年×23,000円×12ヶ月=1104万円
40年×68,000円×12ヶ月=3264万円
手数料
40年×167円×12ヶ月=80,160
退職金の控除額 2200万
30年続けた場合:
30年×12,000円×12ヶ月=432万円
30年×23,000円×12ヶ月=828万円
30年×68,000円×12ヶ月=2448万円
手数料
30年×167円×12ヶ月=60,120
退職金の控除額 1500万
20年続けた場合:
20年×12,000円×12ヶ月=288万円
20年×23,000円×12ヶ月=552万円
20年×68,000円×12ヶ月=1632万円
手数料
20年×167円×12ヶ月=40,080
退職金の控除額 800万
退職金(一時金)の控除額計算方法
20年未満 勤続年数×40万
20年超 (勤続年数ー20)×70万+800万
参考: 山崎元さんの記事
急拡大の「iDeCo」活用4つのポイント、山崎元がシンプル解説
http://diamond.jp/articles/-/145207
投資信託はこう選べ!山崎元が「4つの勘所」を徹底解説
http://diamond.jp/articles/-/140258
「絶対儲かるうまい話」が本当にあった!確定拠出年金が激変
http://diamond.jp/articles/-/92231
「お金の問題」で後悔しないために、運用以外で大切なこと
http://diamond.jp/articles/-/76130
ざっくり端折ると
インデックスファンドで運用し、先進国株:日本株(TOPIX連動)=6:4、信託報酬 0.3%以下
から選ぶと良いとのこと
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